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授業の共創を校内で行う高校2年生「さくら」にインタビュー

インタビュー

授業の共創を学校内で行う高校2年生

⸻自己紹介をお願いします。

長崎県在住の高校2年生のさくらです。学校の探究活動がきっかけで教育に興味を持ち、授業の共創を学校内で行っています。また様々なイベントに参加し、自分の考えを広めている段階です。

⸻授業の共創を学校内で行っているとのことですが、具体的に教えて下さい。

学校の先輩方が先生と生徒の対話から生まれる新しい授業を提案しており、尊敬する先生から「やってみたら?」と勧められて、学校で週2時間ある探究活動のテーマにしました。それから受身な授業に疑問を持つようになり、何のための授業なんだろうと思うようになります。

例えば、英語の授業の解説で、今は理解しても次の日に忘れてしまうことはよくあると思います。復習すればいいという話にはなるかもしれませんが、テスト前に詰め込んで、テストが終わったらまた忘れてしまうというのは、何のためのテストと授業なんだろうと思いました。

それなら自分たちが理想とする授業と先生たちが理想とする授業をお互いに話し合い、何を求めているかっていうのが分かれば、もっと良い授業や学びになるのではないかと思います。そういった理由があり、授業の共創を校内で実施中です。

⸻学校で探究授業があるとのことですが、特色のある学校に在籍されているのですか?

最近、探究活動が全国的に広まっていると思いますが、私の学校では10年ほど前から実践されており、探究活動自体は週2時間あります。

探究を教えることは難しいと思いますが、先生も探究活動を10年ほど教えていることもあり、上手くいっているのではないかと思っています。

⸻授業の共創を実施していく中でのエピソードについて教えて下さい。

授業の共創をするには、先生と探究グループ、クラスメイトと探究グループとの対話が大事だと思っています。

クラスメイトが授業自体をどう思っているのか、何ができるようになりたいと思っているのかを知り、達成できる取り組みを考えるために、ワークショップを開催することにしました。

ワークショップを開催した結果、意外にもやる気のない方が多く「今のままで良くない?」と言う方もいて、授業に関心がないのだと思いました。こうしたら面白くなるかもと言う方もいましたが、面倒な思いをしてでも、授業を変えたいという人はいませんでした。

そんなこともあり、よく授業中に寝てしまう人からは批判されてしまいます。2ヶ月くらいは影で何か言われているだろうなと感じることがあり、精神的にキツイ状況になってしまい、学校に行きたくないと思うようになりました。

それから先生に「こういうことをしたら、もっと良い授業になるんじゃないですか?」と対話してみました。先生に授業の意見を言うと怒られそうだなとも思いましたが、先生からは「そんなに真剣に考えているんだね、手伝えることがあれば言ってね。」などと言ってもらえました。

「インプットメインの授業だったので、アウトプットの回数を増やしたらどうですか?話す時間を増やしたほうがいいと思います。」などと言っていくと、最近になって少しずつ取り入れてくれるように。

先生とは上手くいかないと思っていたのに意外と上手くいき、生徒なら上手くいくと思っていたのに上手くいかない、全員が全員望んでいる訳ではないなどと、対話することの難しさを実感しました。

新たな視点や角度で見られる人になりたい

⸻様々なイベントに参加されているようですが、その目的を教えて下さい。

これまで仲間と思える人が少なくて寂しかったのですが、Twitterを始めることにより、頑張っているのは私だけではないと思えるようになりました。

それでもTwitterやっている人は多いので、様々なイベントに参加すれば、そこで繋がりが広がるのではと思っています。繋がりを増やして自分の考えを広げられないかなと思い、何かイベントがあれば参加することにしました。

⸻参加されるイベントは教育系だけですか?

教育に興味があるので参加しますが、教育に関するイベントばかりに参加すると、他のことが見えにくくなると思っています。

だからこそ、障害のある方に向けた教育などのイベントにも参加してみました。私は障害と向き合ってこなかったのですが、障害のある方に向けた教育も大事だなと思いました。これからも様々なイベントに参加し、新たな視点や角度で見られる人になりたいと思っています。

⸻高校卒業後の進路が決まっていれば、教えて下さい。

SFCとは慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスの略称で、総合政策学部と環境情報学部があります。

九州に残るのか、関東に行くのか、教育だけを学ぶために教育学部に行くのか、九州大学共創学部やSFCなどの自由な学びができる大学に行くのかなどと迷っています。

違う角度から見るには様々なことを知る必要があるので、高3の方などに大学について聞いてみるなどと、情報収集している段階です。

挑戦する人を増やしていきたい

⸻今後やりたいことがあれば、教えて下さい。

地元である長崎では、挑戦できる場所が少ないと感じています。

何かしたいと思っても、やっている人が見えにくい、頑張っている人を馬鹿にしている感じがあります。それはもったいないことで、地元や社会の将来のために頑張ってくれる人がいるのに、頑張れないっていう環境は嫌です。

私は、みんなが頑張ろうと思える場所、あの子が頑張っているから私も頑張ろうと思える環境作りや場所をつくりたいと思っています。

⸻記事を読んでくださった方にメッセージをお願い致します。

行動することに価値があるというのは成功者だけだと思っていましたが、探究活動をしていく中で、行動することには価値があると思うようになりました。

この授業の共創は成功したのか、失敗したのかと言われると、失敗したと思っています。それでも人間として成長できたので、結果としては良かったと思っています。

行動したことによって嫌なことを言われて、それが原因で精神的に病んでしまうこともありました。それを乗り越えた今だからこそ、人に対して優しく接するようになったり、相手の考えを頭の中で考えるのではなく、心の底から思えるようになりました。

それがオーラにも出ているのか分かりませんが、気が付いたら「手伝うよ。」と声を掛けたりしていたので、嫌なことを言ってきた子とも仲良くなりました。

つらい状況から立ち直れたのは、様々な方が優しさを与えてくれたからだと思っていますし、与えられたから自分も与えようと思っているのかもしれません。

行動すれば成功するという訳ではありませんが、様々なことを感じられます。だからこそ優しくなれますし、優しくしていたら与えてもらえるというサイクルになると思っています。

成功と失敗で考えるのではなく、行動することは価値があることだと思うので、悩んでることがあったら一歩踏み出すことが大事だと思いますし、そうでありたいと思っています。

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